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弊社コメンテーターによる知って得するマーケット情報。 取引を左右する経済ニュース解説やチャートから見た為替相場の見通しなど、お取引に役立つ最新情報をお届けします。

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森宗一郎FXオンライン・ストラテジスト
森 宗一郎

バークレイズ銀行、JPモルガン(現J.Pモルガン・チェース銀行)、コメルツ銀行などでインターバンクディーラーを歴任後、ひまわり証券にてトレーディング業務を兼務しつつレポート・情報配信、セミナー講師を担当し、金融業界の辛口コメンテーターとして活躍。2009年3月より現職、弊社ウェブコンテンツ「ウェブセミナー」、「ド素人でも分かるCFD」でもお馴染み。

2010.03.15

ポジション調整に注意、ユーロ買い戻し?

 春の嵐が次々と来ている中で、晴れ間が除いても花粉が舞っているという状況。 花粉症でなくても、何となく顔にまとわりつくような気がします。 そういえば、屋外スポーツのプロたちは、いったいどのような対策をしているのでしょうか? 

3月14日(日)
米国が夏時間に移行
中国全国人民代表大会(全人代)閉幕 温家宝首相 会見
3月15日(月)
(米)3月NY連銀製造業業況指数
(米)1月対米証券投資
(米)2月鉱工業生産
(米)3月NAHB住宅建設業者指数
3月16日(火)
(日)日銀金融政策決定会合(1日目)
(豪)RBA理事会 議事録公表
(ユーロ圏)2月仏消費者物価指数
(ユーロ圏)3月ZEW景気期待指数
(ユーロ圏)2月消費者物価指数 -改定値-
(英)ビーンBOE理事 講演
(米)2月住宅着工件数
(米)2月輸出入物価
(米)FOMC 政策金利 発表
ブラジル中銀金融政策会議(17日まで)
EU財務相理事会
3月17日(水)
(日)日銀金融政策決定会合(2日目)
(日)白川日銀総裁会見
(日)1月第3次産業活動指数
(英)3月BOE政策委員会 議事録 公表
(英)2月失業率
(米)MBA住宅ローン・借換え申請指数
(米)2月卸売物価指数
(その他)ブラジル中銀金融政策会議(最終日)
(米)フィッシャー米ダラス地区連銀総裁 講演
3月18日(木)
(日)3月日銀金融経済月報
(ユーロ圏)1月ユ経常収支
(ユーロ圏)1月貿易収支
(米)2月消費者物価指数
(米)第4・四半期経常収支
(米)2月実質所得
(米)新規失業保険申請件数
(米)ホーニグ・カンザスシティー地区連銀総裁、ラッカー・リッチモンド地区連銀総裁 ディスカッション
(米)2月景気先行指数
(米)3月フィラデルフィア地区連銀業況指数
(ユーロ圏)ECB理事会
3月19日(金)
(日)1月全産業活動指数
(ユーロ圏)2月独生産者物価指数
(ユーロ圏)トリシェECB総裁 講演
(加)2月消費者物価指数
(加)1月小売売上高

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 先週までのいくつかの経済指標イベント、またギリシャの話題に関しても多少鎮静化したことから、やや方向感に乏しい展開で先週の取引が終わりました。 実際、EURにおいてはだいたい1.36-1.38のレンジ、株式市場においても今一つ盛り上がりに欠ける地合いでした。

 今週は、多少明るさが見えてきたのかどうか?という点で米経済指標に注目が集まっています。
 週明けに発表されたFDICの地方銀行破たんが新たに3行加わったことで、今年だけで30(2007年末から191金融機関)となり、米経済において地方経済の疲弊がどの程度まで進むのかどうかが心配されています。 また、企業と消費者のマインドのギャップがあるといわれており、特に消費者側においては労働市場の不透明さが解消されているとは思っていないことから、消費動向が改善されたというにはまだ遠いのではないでしょうか。(消費者信用残高がプラスになったという数値がありますが、一般的な消費者はクレジット離れが進んでいる状態を考慮すれば、富裕層の利用が高くなった可能性と見られます) 
 その意味では、月曜日の鉱工業生産などよりは、水曜日以降のイベントの方に軸足を置いて考えたほうがよさそうですが、米経済の回復期待がさらに膨らむかどうかに注目しておきましょう。
 
 こういった中、今週は中央銀行イベントがありますが、FRBにおいては政策金利の変更は予想されていませんが、声明内容においてこれまでの慎重なスタンスを崩さない内容が維持されるのかどうかに注目しておきましょう。 日銀の金融政策委員会は新たな量的緩和の可能性が指摘されていますが、はたしてどのような内容になるのか。 ただ、現状の政策金利においては限界になっていることから、CP買取額の増加などの市場への資金供給策を模索する可能性がありますが、意外と4月の会合までスタンスを延期するのではないか?という意見も市場では出ており、水曜日の昼は注意が必要ですね。

 そして、かなり話題に上っていたソブリンリスク代表のギリシャですが、市場の関心としてはややトーンダウン。 先週のギリシャおよびポルトガルの国債発行に対してかなりの応札があり、CDS市場のやや落ち着いた動きになったことで、リスク回避スタンスが後退しています。 もちろん、まだまだ解決したとはいえない状態で、4月以降の借り換え見通しが順調に進むかどうかはギリシャ国内(つまり国民ですね)次第ですし、ユーロ圏内の市場金利より3%以上高い金利での発行となれば、返済負担が増加していることになります。 また、ギリシャ以外の国はどうか?と市場関係者の間では次なるターゲットを模索しているようで、欧州メディアのWEBサイトのチェックはしておいた方がよさそうです。

 ただ、気になるのは市場のポジションの偏り。

円     3/09/10 week 3/02/10 week
Net 26,288 32,552

ユーロ 3/09/10 week 3/02/10 week
Net -74,551 -66,770

ポンド 3/09/10 week 3/02/10 week
Net -63,473 -67,549

CAD 3/09/10 week 3/02/10 week
Net 61,399 38,289

AUD 3/09/10 week 3/02/10 week
Net 61,285 48,761     
(ロイタージャパン、参照)

0315EUR.JPG
上記はIMM通貨先物ポジションですが、全体的なドルロングポジションは減少しているものの、ユーロのショートは拡大し、資源通貨ロングは増加。(3/9時点)。
市場においても、ギリシャなどのソブリンリスクの話題にはよほどのネガティブ話題が新たに出てこない限り、やや食傷気味。 その意味では、月曜日の米経済指標の内容が市場期待を失望させますとドル売りが対欧州通貨で加速するかもしれません。テクニカル的にも先週高値を超えたうえで、1.3845-85の上値水準をEURが回復し、クロス円にも波及した場合にはリスク志向の展開にもつながる可能性があり、株式市場にとっては追い風になるかもしれません。また、全人代明けのアジア時間においては温家宝首相は人民元への過小評価論に依然として抵抗しており、先週の若干の修正スタンスがあるのか?という話題を打ち消すことになり、円圧力がポジション解消圧力とともに上値抵抗ポイントを上抜ける可能性があるのではないでしょうか? 

 よって、週前半はポジション調整の動きで一喜一憂しやすい地合いになるかと思います。 どの金融取引でもそうですが、ポジションが偏りすぎた場合には、調整リスクがある(一般的には傾向と見られがちですが、市場ではリスクととらえ始めます)という認識を持った方がよいと思います。

 今週からアメリカが夏時間に入ったことで、経済指標の発表時間が1時間早くなっていますので、ご注意ください。

2010.03.08

米資本回帰? 欧州は依然迷走状態・・・

先週から、女子ゴルフが開幕し、藍ちゃんの3週連続優勝なるか?!!と思いましたが、途中のボギーが惜しかったです。いろいろ刺激されて藍ちゃんを目標にとがんばっている有村千恵プロだけではなく若手も台頭中ですが、男子ももうちょっとがんばってほしいです。遼君、雄太君以外の皆さん、がんばって! それもカッコよく盛り上げていってくださーーい!!

3月8日(月)
(日)1月経常収支
(日)2月対外及び対内証券投資
(ユーロ圏)1月独鉱工業生産
(ユーロ圏)シュタルクECB専務理事 講演
(その他)BIS主催の主要先進国・新興国中銀総裁 グローバル経済会議
(ユーロ圏)トリシェECB総裁 会見
3月9日(火)
(日)2月工作機械受注
(ユーロ圏)1月仏貿易収支
(英)2月小売売上高
(英)1月貿易収支
(米)エバンズ・シカゴ地区連銀総裁 講演
(米)米財務省3年債入札   
3月10日(水)
(日)1月機械受注
(日)2月企業物価指数
(ユーロ圏)2月独消費者物価指数 -改定値-
(ユーロ圏)1月独貿易収支
(ユーロ圏)1月仏鉱工業生産
(英)1月鉱工業生産
(英)1月製造業生産
(米)MBA住宅ローン・借換え申請指数
(米)1月卸売在庫
(米)財務省10年債入札
(米)2月財政収支
(中)2月貿易収支
3月11日(木)
(NZ)RBNZ 政策金利発表
(日)10-12月期GDP 2次速報値
(中)2月中国CPI、PPI、固定資産投資、鉱工業生産、小売売上高
(豪)2月雇用統計
(ユーロ圏)ECB月報
(スイス)SNB 金融政策評価
(米)1月貿易収支
(米)新規失業保険申請件数
(米)財務省30年債入札
(韓)韓国中銀 金融政策会議
3月12日(金)
(日)1月鉱工業生産確報
(ユーロ圏)1月仏経常収支
(ユーロ圏)1月鉱工業生産
(米)2月小売売上高
(米)3月ミシガン大消費者信頼感指数 -速報値-
(米)1月企業在庫
3月14日(日)
米国が夏時間に移行

 先週の米雇用統計を受けて、市場においてはFRBに対する思惑も絡んで米経済の回復地合いがしっかりとしてきたのではないか?という期待感が出てきています。 ただ、一般消費者側のマインドと企業側のマインドのギャップが埋まるかどうかが今後のポイントになりそうです。その意味では今後の米経済指標に対する視点も、雇用関連だけではなく消費者マインドの回復という点も考えていったほうがよいでしょう。

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 そして、もうひとつの市場の話題であるソブリンリスク。
 週末、ギリシャ首相が独仏米の歴訪を行っていますが、欧州側においては側面支援というスタンスは崩さずギリシャ側の出方・実効性を見極めるまでは、まだ具体的な措置を出すことには慎重なようです。ただ、このソブリンリスク、ギリシャだけの問題だけではなくなってきています。 PIIGS、そしてSTUPIDというありがたくない言葉でくくられていますが、ギリシャ以外の国に対しても市場は警戒をしています。
 PIIGSにおいては主に南欧諸国+アイルランド、STUPIDにはイギリス・トルコ、そして最近ギリシャの陰に隠れているドバイが含まれています。ECB理事会後のECB総裁の記者会見においても、ギリシャの話題に記者たちの質問が集中していましたが、金融的な支援はもちろん行う容易があるスタンスは示しましたが、やはり大前提である財務規律というポイントはしっかりと求めています。
 では、はたしてギリシャがその実行力を示せるかどうか?
 メディアでも報道されていますが、ギリシャ国内では、ゼネストなどの反対運動があるようです。ギリシャがユーロに参入すること自体、私も過去よくできたと感心していますが、ここに来て他のユーロ参加国とのギャップが露呈しているということでしょうか。以前にも述べたように、経済的なつながりを持って拡大していけば、政治的な障壁も解決しやすくなるという目的があったようですが、それは政治的な判断であって、実際の国民の間ではやはりそれなりの格差が存在します。 定年の時期もドイツとでは5年の差がありますし、税制面、労働時間、産業構造、などさまざまな点で違いがあるのは当然。地域としてもまとまりを求めるのであれば、地域の違いがあるとはいえ、不公平感を少なくする事は大事でしょう。 この点では、ギリシャ側としても考慮せざるを得ないと思います。 
 ただ、ここでギリシャ側がIMFを話題に出してしまいました。
 ユーロ圏については、IMFとしても意見を述べることはECB/EU委員会、さらにはユーロ圏の大統領も選出されたことですから、差し控えてきたはずです。 しかし、IMFの支援というのは、過去の例で見てもわかりますが、かなり厳しい内容ですし、ユーロ圏内の国に実施するということになりますと、ユーロという存在自体が危うくなります(これでも、まだましな表現で、もっとシビアな言い方も出てきているようです)。
 いずれにしても、いったんは政治的な助け合いモードで悲壮感は後退していますが、実際の財政赤字の問題として、今後償還予定のギリシャ国債+アルファの国債発行計画がどうなるかが気になります。とはいえ、財務体質を外資に依存する割合が高いままですと、仮に借り換えが順調に進んだとしても、財務規律が緩んでしまっては、市場の失望感を増幅させるだけではないでしょうか? いずれにせよ、欧州各国とギリシャとの交渉(いや、駆け引き?)はまだまだ続くと思いますが、IMFとの話題も絡んで欧州市場およびユーロにおいては上昇基調にはなりにくい地合いかもしれません。まずは、週明けのトリシェECB総裁のコメントに注目しておきましょう。そのあとは、日々ギリシャ・週末のアイスランドに絡んだ思惑、IMF話題で右往左往しそうです。

 一方、米雇用統計を受けて米経済の回復期待は膨らむかどうか?
 先週のNFPの数値を受けて、意外と大雪の影響が少なかったことから、市場関係者の間では安堵感があるようで、3月の雇用統計では気候要因がなくなることからへの期待感が出てきているようです。 ただ、消費者のマインドはニュートレンドといわれるように、以前のような消費旺盛の可能性を見込んでいるメディア・大都市圏のスタンスとはかけ離れている気がします。 米地区連銀経済報告においても、大都市圏以外では多少の落ち着きを見せているものの、はたして商業地域において回復基調が見られるのかどうか。 また、当然販売する側としては低価格志向に対応しなくてはならず(オンラインにおいても)、今後の売上傾向を見る上で、今週金曜日の米小売売上高・ミシガン大消費者信頼感指数に注目が集まっています。 トヨタ車のリコールという特殊要因がありますので、ヘッドラインよりはコアの自動車販売を除いた数値を見ておきましょう。
 ただ、ギリシャやソブリンリスクの点で欧州側の方がもたついている中で、FRBの方が出口戦略に近付いてきたという期待感を考えれば、米資本市場に対する期待感が比較の点で好感されやすくなるかもしれません。 今年高値からの反落で見ても、調整ポイント付近でもみ合っていた株式市場もしっかりと上抜けてきており、新たなリスク回避の話題が出てこない場合には、意外と底固く推移しやすいかもしれません。 ましてや、市場においてはFRBが出口戦略に対して前向きになることによるFF金利上昇をポジティブにとらえていますので(現時点では利上げの可能性はまだ低いですが)、米国への資金回帰の動きが下支えしそうです。

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 こういった中、欧米イベントは少ないとはいえ、新興国の話題はあります。
 まずは、中国全人代が開催中。先週金曜日から始まりましたが、開催期間は10日間なので、今週はたっぷりとアジア時間において話題になることでしょう。そのうえ、中国の経済指標のイベントもありますので、資源関連の銘柄にとっては週初めはやや利益確定の動きになるかもしれませんが、はたして当局の金融政策スタンスはどうなるか?
 ただ、資源関連で気になるのがインドの鉄鋼業など製造業の台頭。過剰設備になれば、鋼材価格の下落につながりやすく、その点で資源価格においては鉱山企業に対して値下げ圧力となる可能性がありますので、資源関連においてはマイナス要因。この点は中国国内においても、過剰設備の話題があることから、単に経済順調=重要旺盛という図式だけで見てよいかどうか・・

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 よって、どちらかというと米資本市場に対するポジティブなスタンスがどの程度他の市場をけん引できるかどうかがポイントになりそうです。その上で、USDは久しぶりに不美人投票から、美人投票?へと転換しやすいかもしれません。
 日本円と日本の株式市場は?と言いますと、ドル円・海外株式市場の話題による他力本願地合いなので、日本側のサプライズ材料がなければ、独自色は出にくいかもしれません。

 今週もよろしくお願いいたします。

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